蕨採り・森吉留理恵
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           桑イチゴ    TT
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          柳壇 「こぼれ花」第32-1
こぼればな3 

平成を惜しむがごとく散る桜
  荻野 浩子 (堺市)
こぼればなillust444
歩き出さねば次ページが無い
  森吉 留理恵 (柏原市)
こぼればなillust444
花道を行く法螺吹きと馬の足
  板垣 孝志 (大和高田市)
こぼればなillust444
みかんの花咲いて私もあたらしい
  西澤 知子 (橿原市)
こぼればなillust444
ツバメの巣朽ちて閉院の張り紙
  下谷 憲子 (桜井市)
こぼればなillust444
畦道でころんで咲いたイヌフグリ  
      山口 亜都子 (三重・美浜町)
こぼればなillust444
青空を食み出す夏のファンファーレ
  佐藤 辰雄 (なら奈良・川西町)
こぼればなillust444
報道の自由なのかな切り貼りも
  毛利 由美 (つくば市)
こぼればなillust444
美しい骨になりたい歎異抄
  福田 道子 (天理市)
こぼればなillust444
令和を熱くするTシャツのひまわり
  那須 鎮彦 (五條市)
こぼればなillust444
想い出が深くて憎みきれずいる
  太田 扶美代 (藤井寺市)
こぼればなillust444
黄砂降る兆し 三回忌の匂い
  久保田 真子 (土佐市)
こぼればなillust444
踏んじゃった猫あやしたりすかしたり
  句ノ一  (伊豆の国市)
こぼればなillust444
また一人薄暮の無人精米所
  山崎 夫美子 (大和郡山市)
こぼればなillust444
公共の電波に乗った川柳評
  日下部 敦世 (松戸市)
こぼればなillust444
山道を子らのもとへと登った日
  南 芳枝 (五條市)
こぼればなillust444
その日から片目ダルマの行方知れず
  鶴本 むねお (下市町)
こぼればなillust444
山はもう密かに遺書をしたためる
  佐藤 辰雄 (奈良・川西町)
こぼればなillust444 


こぼればな3 
                        

 エッセー   自由席

  蕨採り   森吉留理恵

 私の住む柏原市は山菜の宝庫である。
ちょっとした住宅の空き地にも三月末頃から蕨が
ニヨキニヨキ顔を出す。新緑の萌えはじめる直前
がねらい目。雨と僅かに温暖な日が続けば、高級
料亭の一品にもなりそうな蕨が斜面のアチコチに
顔を出す。温暖化の影響か、蕨採りの旬も二か月
近く早くなっているように思う。子供の頃、故郷
で母や姉弟と蕨採りに行ったのは、五月の連休だ
ったように記憶しているのだが・・・・・
 狙いを定めた山の斜面は、二年振りだろうか。
この二年、夫の余命宣告からはじまり、病院近く
への転居。介護生活から夫を送り、落ち着く間も
なく老犬の介護が始まった。
 愛でる余裕もなく、桜は咲き、散ってゆく。夫
を見送った後、住んでいた家は独力で空家にし、
売りに出した。重度の糖尿病で白内障が進み、急
激に視力が衰えていく愛犬。かかりつけの獣医は
「犬は住み慣れた家なら、眼が見えなくなっても
嗅覚と勘で、さほど不自由は感じないものですよ」
その言葉に、売却を取りやめ空家にした家に戻る
決心をした。「ご主人の為に転居して、今度は犬
の為に引っ越すの」と半ばあきれ顔で誰かが笑う。
でも、必死だった。出逢った命と、最期の最後ま
で、少しでも安らぐ環境で過ごしたかった。
 川柳の句会も大会への参加も一切絶ち、自宅で
出来る川柳誌への投稿だけを細々と続けてきた。
その愛犬も一年間の闘病後、今年二月夫の元へと
旅立った。
 夫と犬と、一緒に何度も来た山の斜面に、今年
は独り立つ。
 夫は山菜の中でとりわけ蕨が大好物だった。
炊き込みご飯や、味噌汁や煮物やといろいろ手を
加えるより、灰汁を抜きザクザク切った蕨にかつ
お節をたっぷり盛ったシンプルな食べ方が大好き
だった。都会育ちの彼は蕨を見付けるのが苦手で
「君は見付ける人、僕は食べる人」と毎年同じセ
リフを吐いた。
 斜面の野茨 がたくましくなり、土筆がスギナに
変わり雑草も勢いづいて来ると、蕨の季節も幕を
閉じる。黄タンポポの一つ一つが川柳仲間の顔に
見えてきた。         留理恵

       イラスト (19)     























































川柳愚論 むねお

     DSCN3587 (Custom) 

             猿の腰かけ?     TT

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          柳壇「こぼれ花」第31号ー6
               こぼればな3
雪月花こうしてみんな居なくなる
  太田 扶美代 (藤井寺市)
こぼればなillust444
ニコニコと真綿の中にある皮肉
  荻野 浩子 (堺市)
こぼればなillust444
戻るため入る集中治療室
  毛利 由美 (つくば市)
こぼればなillust444
100円ショップ値切ってはいけません
  西澤 知子 (橿原市)
こぼればなillust444
最期の美学犬に教わる
  森吉 留理恵 (柏原市)
こぼればなillust444
春愁は阿修羅の眉のそのあたり
  板垣 孝志 (大和高田市)
こぼればなillust444
近道は後ろめたさが残ります
  句ノ一  (伊豆の国市)
こぼればなillust444
雨上がるそこにだあれもいなくても
  山口 亜都子 (三重・美浜町)
こぼればなillust444
断捨離へおどしを掛ける春一番
  那須 鎮彦 (五條市)
こぼればなillust444
幸せな錯覚でした恋終わる
  日下部 敦世 (松戸市)
こぼればなillust444
行書から草書へもっか移行中
  下谷 憲子 (桜井市)
こぼればなillust444
桜さくら紙人形も確かな死
  久保田 真子 (土佐市)
こぼればなillust444
無人駅さくらが春を待っている
  福田 道子 (天理市)
こぼればなillust444
内部告発それから長い冬になる
  山崎 夫美子 (大和郡山市)
こぼればなillust444
ピカピカの一年長い長い道
  南 芳枝 (五條市)
こぼればなillust444
決断の指環あhずした明るさよ
  鶴本 むねお (下市町)
こぼればなillust444
満開の頃においでと花が言う
  太田 扶美代 (藤井寺市)
こぼればなillust444 

 lこぼればな3ine32 
               自由席 (3) 
   
せんりゅう愚論  


    一読難解  鶴本むねお

 川柳詩の句評などで相変わらず「一読難解」
などということばによく出会うが、これは大
抵の場合褒め言葉として使われている。著名
な番傘の先人が編み出した名言といわれるが、
直ちに賛同とは言い難い一面をもつ。たしか
に誰にでも分かる簡略な用語でよく出来てい
るけれど、どうしても抵抗感が先行する。
「平易にして深く」は短詩文芸の最終目標と
する理想ではあろうが、その事とは必ずしも
一致する文言とは思えないし、ただ分かり易
いだけで内容に乏しい作品が多いのでは問題
外である。そこから標題に揚げた一読難解と
いう奇異な熟語に行き着いたのである。
 一読して、何のことやらさっぱり理解でき
ない句を繰り返し反芻するうちに、徐々に何
やら不思議な景色が見え始めることって案外
多いのではなかろうか。否、そのほうが意外
な傑作にめぐり会うチャンスなのかもしれな
い。解らないから、と、さっさと通り過ぎる
のではなく、分かろうとする努力を惜しまな
いのも、ひいては読み手自信を高めるいい機
会とも言えよう。      [むねお]







台所洗剤 板垣高志


                夏至 (Custom) 
                     夏至     板垣孝志

                                 柳壇「こぼれ花」第31号ー5

                 こぼればな3
好きなようにお取りください独り言
  太田 扶美代 (藤井寺市)
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等身大の鏡の前で伸ばす背な
  荻野 浩子 (堺 市)
こぼればなillust444
ごめんねと言ってナースが針を刺す
  毛利 由美 (つくば市)
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3月のチラシ沖のめばるがはねている
  西澤 知子 (橿原市)
こぼればなillust444
雲の散華か風花の舞う
  森吉 留理恵 (柏原市)
こぼればなillust444
砂漠から逃げて砂漠に向かう砂
  板垣 高志 (大和高田市)
こぼればなillust444
「おめでとう」もひとつ坂を差し上げる
  句ノ一  (伊豆の国市)
こぼればなillust444
散り時を知らない花よあわれな恋よ
  山口 亜都子 (三重・美浜町)
こぼればなillust444
待ち人が青空つれてやって来る
  那須 鎮彦 (五條市)
こぼればなillust444
日は巡りばあちゃんという役が来る
  日下部 敦世 (松戸市)
こぼればなillust444
沈丁花逢いたい人のほのかなり
  下谷 憲子 (桜井市)
こぼればなillust444
秒針のまわりへ集う春の飢え
  久保田 真子 (土佐市)
こぼればなillust444
ガッチリと春を掴んだ始発駅
  福田 道子 (天理市)
こぼればなillust444
納得をゆっくり溶かす片手鍋
  山崎 芙美子 (大和郡山市)
こぼればなillust444
女生徒の笑顔たっぷり電車内
  南 芳枝 (五條市)
こぼればなillust444
さよならのひと言が欲しかっただけ
  鶴本 むねお (下市町)
こぼればなillust444
猫になりたかったと打ち明ける
  太田 扶美代 (藤井寺市)

こぼればなillust444
竹のライン 


エッセー     自由席 (3)
   台所洗剤  板垣孝志

 人類よりも古い歴史と伝統・栄華と繁栄、強靭
な生命力を持つあのゴキブリのしぶとさには敬服
するほかにはない。
 ゴキブリホイホイ・コンバット・ゴキブリキャ
ップ・ゴキブリレストラン・ゴキブリジェット・
ワイパアワン・ゴキブリフアイター・ゴキブリフ
マキラー・バルサンとまあ、数あるゴキブリ殺虫
剤を振りかけた程度で成仏するような相手ではな
い。そんな物でくたばっていたのでは三億年もの
時空を生き永らえる事は出来ぬ。ところが、あの
ゴキブリに台所洗剤を一滴垂らしただけでコロッ
と逝く。
 台所洗剤というのは猛毒であろうか?
茶碗もコップも箸も猛毒を持って洗っているのだ
ろうか。あの台所洗剤を含ませるスポンジには、
通常一億個の雑菌が住みついて、一晩で百倍にも
増殖するという。だがそのスポンジを絞って、八
ミリリットルの台所洗剤を含ませておけば大丈夫
だそうだ。これも怪しい・・・
 ゴキブリを殺し、大腸菌をもやっつける台所洗
剤とは何者であるか?
ママレモン・テェリーナ・ルナ・モア等々、やさ
しい名前の奥に隠された材料の名前を調べてみる
と、アルカリビルダーゼオライト・アニオン・
ノニオン・ベタイン・・・おどろおどろした名前
が序列されているのだ。
どうだこれでも台所洗剤は怖くないか!
 1980年代に「ワンダフル」が登場するまでの日
本では、竈や囲炉裏の灰を使い、油物には米糠な
どをもちいて食器を洗っていた。
 それが日本人の生活形態や洋風化で、一気に台
所洗剤という薬品にとって代わられ山河を汚し続
けてきたのである。かと言って、いまさら灰や糠
を集めるのも大仕事だから、やむなく「お肌に優
しい〇〇」とかの製品の世話になっている。
 だが、あの洗剤で洗った皿やコップがツルツル
する時、「これは綺麗になったからツルツルして
いるのか、洗剤がまだコップに付着しているから
ツルツルしているのか?」
ツルルルとヌルヌルの違いをはっきりさせて貰わ
ないと困る。           孝志


                                            images.jpg 


       
古布 山口亜津子 
DSCN3602 (Custom) 
                          初夏     TT
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          柳壇「こぼれ花]32-4
                

こぼればな3 


正体をなかなか見せぬ冬のバラ
  太田 扶美代 (藤井寺市)
こぼればなillust444
ハヤブサ2ホットニュースが飛んでくる
  荻野 浩子 (堺市)
こぼればなillust444 
裁縫もうまそう外科のお医者様
  毛利 由美 (つくば市)

チャップリンももたつくことがあるのです

  西澤 知子 (橿原市)
こぼればなillust444
雪の花弁とてちてけんじゃ

  森吉 留理恵 (柏原市)
こぼればなillust444
熱燗で飲むと昭和が寄って来る

  板垣 高志 (大和高田市)
こぼればなillust444
一対というやわらかさ老夫婦

  句ノ一  (伊豆の国市)
こぼればなillust444
シソ科ですそう見えないとおもいますが

  山口 亜津子 (三重・美浜町)
こぼればなillust444
春彼岸妻念入れて墓洗う

  那須 鎮彦 (五條市)
こぼればなillust444
凪いだ日も誘眠剤が欠かせない

  日下部 敦世 (松戸市)
こぼればなillust444
眠れない午前三時の茹でたまご
  下谷 憲子 (桜井市)
こぼればなillust444
もの言うと楕円となってゆく椿
  久保田 真子 (土佐市)
こぼればなillust444
やんわりと話し上手な春キャベツ
  福田 道子 (天理市)
こぼればなillust444
足場組む一部始終を風花と

  山崎 芙美子 (大和郡山市)
こぼればなillust444
春が好き校門くぐる子にエール

  南 芳江 (五條市)
こぼればなillust444
ひとり鍋いのちの旬をたいせつに
  鶴本 むねお (下市町)
こぼればなillust444
繰り返すだらだら坂とガラス板

  太田 扶美代 (藤井寺市)
こぼればなillust444 
 
      こぼればな3

エッセー   自由席 (3)
  古 布   山口 亜都子

 六十有余年生きてきた。寿命が延びたとはいえ、
よく生きも生きたりである。さて心残りがあるか
と問えば、これが無い。なにをまた、くちばしの
青い若蔵がと長老たちには怒られそうだ。実は、
四十歳ぐらいから無いといえばない。子育て中は、
そんなことはかんがえたこともなかったようにお
もう。ところが、子供ふたりが十五、六歳ごろに
もなれば、もう親の手を離れたと言える。あとは
その未来の希望の手助けか邪魔をしないことぐら
いだ。婚姻に至り、配偶者を得れば卒業ではない
か。孫の子守か、せいぜい菜園でも作り、野菜を
送るぐらいのことだ。とこれを最高のしあわせと
感知できれば今回の話はしない。つまり、箪笥に
眠っている、例の肥やしのことである。娘は、い
らないけれど業者に渡し処分するのは待ってくれ
という。お嫁さんには聞いていない。着物の何が
悩ませるか?リフオームをプロに頼むと高価であ
る。なおかつ、よしんば、それをしても洗濯がで
きない。クリーニング代金も高いのだ。プラス、
そんな服を着て行く機会も場所もない。庶民の女
には無縁の代物におもう。
 ちょうど、私の世代ぐらいまでは、親が無理を
して持たせてくれた。夏冬の喪服からはじょまり、
留袖、紋付、あとは名前も知らないものまで。
わたしの場合は、実家が傾きかけた時(これはおお
げさ)だったので、母の着物が多い。袖丈や桁丈(こ
んな言葉ももう死語である)を仕立て直してくれた
ものだ。まったく私事であるけれど、私はブラジ
ルで生まれている。紀州出身の父がブラジルに渡
り一旗あげようとした。その落とし後子なのであ
る。後年、愚痴を言わない母がこのことだけを、
けっこうしつこく言った。「身重のわたしとm男
(長兄)を他国に置いてよく自分だけは日本に帰た
ものだわ」。
 仕事はうまく行かず、いったん父はひとりで日
本に帰ったことがあったのだ。その間に私が産ま
れたわけで、わたしのイビツは、この時の母の不
安が原因とすると周りは分析する。「母胎の不安」
のまたおとし子であるというのだ。
 閑話休題。そのブラジルに渡った時に、嫁入り
道具の箪笥と、大半の着物は売られた。「大丈夫
だ。一旗あげたら倍にしてやる」ところがである。
母の波乱の物語の幕開けである。
 結局、亡くなった時、母の安物の箪笥には」色
無地の薄紫の着物が一枚はいっていたきりだった。
ほんとうに、物語のような本当の話である。
 母は町医者の二男算所の二女として生まれた。
何不自由ない暮らしである。何年はコンビニの掃
除婦などもした。娘から見ると、一貫としておお
らか、おだやか、お嬢さんの気の抜けない人。
欠点としては、料理はいまひとつだったというこ
とらしいが。
 そういう母の着物である。心残りとしては、こ
の着物かなとおもった。母の生のの戦禍の勝利品
である。
 そんなことで、二、三年前からこの着物をほど
きはじめた。袖からはずす。淡々としずかに時間
がながれていく。鬱傾向があるのは否めない自分
の性向にこの作業が心地いい。ああ、また母がわ
たしを助けてくれているとおもう。
 母の少し笑った死に顔がささえである。死ぬま
では行きなさいと言っている。苦労苦労でも、
「清く正しくうつくしく」そういう名も無き人た
ちの手仕事のピカソもシャガールもかなわない絵
柄の着物である。
 このリフオームの雛人形がことのほかいい。職
人のこころ意気と、これを着た母親たちのやっぱ
り「愛情」であるとおもう。    亜都子


   線クロ0バー (Custom)



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  ★作品をお寄せください。
     雑詠五句(自選・新作旧作不問)

  ★エッセー、柳論など(時数制限なし、テーマ自由)
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  ★お気に入りの写真(コメントも)自作のものは表紙
   に使う場合があります。

  ★会費不要。

       ★ 文書はなるべく早めの走稿をお願いします。

  ★次号は六月に発行いたします。
   原稿(メール共)は5月中に届くようにお願いします


              muneo








体力の続く限り 荻野ひろ子

    令和 (Custom) 
          令和 元年五月一日   T.T


                 こぼればな3
         柳壇・こぼれ花  「令和」・一回目
           第31号ー3

         竹のライン
丸めて捨てたのが私の本音
  太田 扶美代 (藤井寺市)
こぼればなillust444
気が動く風が動いて早春賦
  荻野 浩子 (堺 市)
こぼればなillust444
私が産んだのにみな父親似
  毛利 由美 (つくば市)
こぼればなillust444
儲け話耳をかさない空の青
  西澤 知子 (橿原市)
こぼればなillust444
侘助咲かせ裏千家とか
  森吉 留理恵 (柏原市)
こぼればなillust444
ゆるぎない絆迷子になっている
  板垣 高志 (大和高田市)
こぼればなillust444
梅さくら日本人はやめられぬ

  句ノ一  (伊豆の国市)
こぼればなillust444
残された暮らしに春の種を蒔く

  山口 亜津子 (三重・美浜町)
こぼればなillust444
いい事があると信じて句を弾く

  那須 鎮彦 (五條市)
こぼればなillust444
斜線を引いて私を休ませる

  日下部 敦世 (松戸市)
こぼればなillust444
三分をただただ見てた砂時計
  下谷 憲子 (桜井市)
こぼればなillust444
わたくしを脱ぐときゆれる鶴の首

  久保田 真子 (土佐市)
こぼればなillust444
立ち直るいつか芽を吹く花も咲く

  福田 道子 (天理市)
こぼればなillust444
上下巻だった私の道しるべ

  山崎 芙美子 (大和郡山市)
こぼればなillust444
生きてゆく令和の時代ゆるゆると

  南 芳枝 (五條市)
こぼればなillust444
処方箋ひらひら花の中をゆく
  鶴本 むねお (下市町)
こぼればなillust444
美人に産まれたかったけど感謝

  (藤井寺市)

こぼればなillust444 
 竹のライン

エッセー抄   cof103.gif

  体力の続く限り  荻野 浩子

 郷愁をそそるハーモニカの音色に惹かれて、泉
ヶ丘のヤンタンで習い始めた。自称音痴の私が続
けられる自身も無かったが、友人の助言もあって、
何とか二十年余り続けてきた。その友もパーキン
ソン病で、今はハーモニカが吹けない。
 数年前まで、「アンクル中原」合唱団メンバー
(十二名)の一員として、梅田や阿倍野の演奏会、川
柳大会のアトラクションの依頼を受けて吹いてきた。
その中原さんも高齢で亡くなり、グループは解散を
余儀なくされた。演奏会までの厳しい音合わせや、
細部にわたり指導して頂いたことが懐かしい。
 昨秋、ハーモニカの合唱団「アンダンテ」の募集
を聞いた。川柳も結構忙しいのに、その上ハーモニ
カまで手を広げ、続けられそうか心配で見学に行っ
てきた。約二十名ほどのグループで、教えるという
先生はいないが、リーダーがいる。「ここは三度奏
法がいいではないか」とか「出だしは桑原さんのソ
ロでお願いします。」とか、「ハンドカバーで情感
を出そう」とか、みんなで話し合うベテランばかり。
探り抜きで季節の唱歌から童謡などでリラックス。
気が付けば三時間がアッと言う間に過ぎていった。
シニアばかりだがみんな元気だ。
 米寿を迎える男性もいる。頑張ろうと思った。奏
法は自由だがリズム合わせだけは厳しい。
「アンクル中原」時代は、練習もせずに行くと,肩
身が狭くてびびっていた。その日の練習をテープに
録音して帰ってから猛練習をしていた。演奏会が近
づくと緊張がピークになって夜も眠れなかった。
その代わり盛会に終わった後の充実感は何にも代え
られなかった。打ち上げはみんな多弁でよく騒いだ。
そんな仲間の絆も強く、知らないうちにいろんな人
間模様を学んだように思える。
 今「アンダンテ」は二月の発表会に向けて、最後
の仕上げに入っている。もう一度あの感動を得たく
て、合奏団グループの一員として挑戦してみようと
思っている。体力の続く限り・・・。  浩子

                      
          イラスト (17)アト、200回頑張れー!。


プロフィール

よしのすぎ

Author:よしのすぎ
 柳壇【こぼれ花】

連絡先・奈良県吉野郡下市町
☎・FAX 0747-52-0132
  鶴本 むねお 


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